レビー小体型認知症のおばあちゃん
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最終更新日:2014/01/13
みんなに聞いてほしい介護エピソード アルツハイマー, 介護, 認知症
認知症の中にはアルツハイマー型認知症と、レビー小体型認知症というものがあります。
今回はレビー小体型のおばあちゃんについてお話ししたいと思います。は、その方は70歳過ぎのおばあちゃんで、発症して15年経ちますが、見た目は普通のおばあちゃんです。レビー小体型認知症というのは、アルツハイマーの物忘れなどの症状もありますが、パーキンソン病の運動障害のような症状も出ることがあります。おばあちゃんの場合は、押し車で歩行してましたが、踏み出す一歩がなかなか出ないようでした。
さらにレビー小体型認知症には幻聴、幻覚といった症状もあるのです。悪化すると、次第に寝たきりになる怖い病気です。そのおばあちゃんは15年経ちますが、寝たきりとは縁遠いほど元気で、他の入居さんの気遣いまで出来る方です。時折、幻覚が見えるようで、「あそこに知らない人がいて私をずっと見ているのよね」と言われることがありました。
ある日のことです。その日は調子が悪いようで、足取りも思うようにいかなくて、なかなか歩けませんでした。自分でも「今日はなぜかしらねぇ、うまくいかないわぁ」と言っていました。その時です、幻覚が見えたようで、「あそこにお父さんが立っているわ。なぜかしらねぇ、あの人亡くなったのになぜいるのかしら?迎えにでも来たのかしら?」というのです。そこには誰もいません。
話を聞いてみると、亡くなったのは確かなので、分かっているけど、そこにいるのよと。きっと、迎えに来たのではなく、心配で来られたのかもしれませんね。と声掛けすると、段々落着きはじめ、「そうねぇ、あの人昔から心配性だったから」と笑ってくれたのです。そしていつものおばあちゃんに戻りました。
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