認知症お世話になった方々

公開日: : 最終更新日:2014/01/13 みんなに聞いてほしい介護エピソード ,

認知症 郵便局大学生の頃、都内の郵便局に勤める知り合いのおじさんがアルバイトとして私を採用してくれました。おじさんは局長さんでした。

局長自ら私を連れて局内の挨拶回りにつき合ってくださり、和やかな雰囲気のもとで仕事をさせていただきました。

ランチには近所のそば屋やトンカツ屋に誘ってくれたり、時には接客の心得や仕事態度を指導してくれたり、社会人の世界を垣間見せてくださいました。

とても優しく部下に慕われていた姿は数十年経った今でもはっきり覚えています。

 

そのおじさんが認知症になり、また体調がかなり悪いと聞いたのは今年の春頃です。

私の実家近くにお住まいですから私が結婚して十年、お会いしていません。

実は私の結婚式にもご招待したのですが外出が困難なほど体調が悪く欠席なさいました。

奥様の方も私が幼稚園からの知り合いです。

洋服の仕立て屋さんをしており、何枚もオーダーメイドの服を作ってくれました。

扱う生地はすべて美しく背の低い私に合わせて工夫を凝らした仕立てをしてもらい、今も大事に愛用しています。

 

ある日母が、電話で「ご夫婦が引っ越すことになったそうよ」と寂しそうに報告してくれました。

母もこちらのご夫婦とたいへん懇意にしていました。

むしろおばさんとは親友のように会えば楽しくおしゃべりをしていましたから、かなりのショックだったと思います。

娘さんが嫁いだ海のある土地へ移住するとのこと。空気もきれいで町ものんびりしているので、老後はそこで過ごすと決めたらしいのです。

冗談を言いながら顔を真っ赤にして大笑いしていたおじさんと、私の体をてきぱきと採寸していたおばさん。私の人生で忘れられないお二人です。

どうかお体大切に、楽しく暮らしていただきたいです。


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