任意後見監督人の仕事とは
任意後見監督人とは何をする人か?
任意後見人になると、任意後見監督人がつきます。
任意後見監督人は、『任意後見人が任意後見契約の内容どおり適正に仕事をしているか』をチェックし、『任意後見人から財産目録など』を提出させるなどして監督することです。法定後見では、原則として家庭裁判所自らが直接成年後見人等へ監督を行います。しかし、任意後見では、任意後見監督人が必ず置かれ、その任意後見監督人が任意後見人に対し監督をします。家庭裁判所が直接任意後見人を監督したり、指導したりすることはありません。家庭裁判所は、自らが選任した任意後見監督人の業務に対して、監督や指導することになります。
このように家庭裁判所は、間接的に任意後見人を監督するわけですが、任意後見監督人の報告に基づき任意後見人を解任する権限を持っています。
任意後見監督人は、任意後見人の仕事内容をチェックする
任意後見監督人は、いつでも、任意後見人に対し任意後見の事務の報告を求め、任意後見人の事務、本人の財産の状況を調査することができます。これに対応して、任意後見人には、報告聴取や調査に応じ、協力する義務があります。例えば、任意後見監督人から、帳簿や預金通帳の提示を求められた場合には、任意後見人はこれに応じなければなりません。また、このほかに、任意後見監督人には、急迫な事情がある場合に任意後見人の代理権の範囲内で必要な処置を取ること、本人と任意後見人の利益が相反する場合に、本人を代理することも職務として決められています。
任意後見監督人は、任意後見人の解任も請求できる
他方、任意後見監督人は、定期的に家庭裁判所に任意後見人の職務状況を報告しなければなりませんが、その前提として、任意後見監督人は少なくともこの報告時期に合せて定期的に任意後見人の仕事ぶりや本人の財産の状況を調査する義務があると考えられます。任意後見監督人は、任意後見人の解任を求める権限があります。
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