成年後見制度(法定後見)の手続きの流れと方法について

成年後見制度(法定後見)の手続きの流れと方法

成年後見制度の手続きについてはかなり複雑になっており、ご本人やご家族にとってもかなりわかりにくいものになっていますので、ここではわかりやすくその流れを説明します。

成年後見制度(法定後見)の手続きの流れは次のようになります。
成年後見制度を利用する場合には、家庭裁判所へ申し立てを行いますが、その申し立てから審判が下りるまでの期間はだいたい3ヶ月~10ヶ月程度のことが多いようです。

ステップ1.成年後見制度(法定後見)の利用内容の検討
 本人に十分な判断能力が無くなってきた、認知症の症状が段々重くなってきたなどの理由で、成年後見制度の利用したいと考えた場合、まずは支援を行う人(成年後見人・保佐人・補助人)をいったい誰にするのか、そしてどのような内容のサポートや財産管理を行っていくのかを検討します。

ステップ2.本人との司法書士による面接(司法書士に依頼する場合)
 司法書士が本人と面接を行います。ここでは本人に加えて、家族の方や支援する人も同席します。
 面接を踏まえて、成年後見人にするのか、保佐・補助人にするのかや支援内容、財産管理方法等を司法書士と相談して決定していきます。

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ステップ3.成年後見に関する申立書の作成
 家族と司法書士との間で話し合いを行い、支援する人の支援内容が決定したら、次は家庭裁判所へ提出する成年後見制度(法定後見)利用の申立書やその他必要書類を作成します。こちらの書類については家族が作成することも可能ですが、司法書士に依頼している場合には、司法書士が作成します。書類作成はなかなか難しいものですので、司法書士に依頼してしまうのも選択肢の一つと言えるでしょう。

ちなみに申立に必要な書類は下記のとおりです。

[申立書]
各都道府県の家庭裁判所によってフォーマットが異なりますので、お問い合わせください。

[必要書類]
財産目録
申立事情説明書
収支状況報告書
後見人候補者事情説明書
本人と親族関係を明示するための親族関係図
その他の必要書類(通帳や不動産の登記事項証明書など)

[添付書類]
申立人の戸籍謄本(本人以外が申し立てる場合)
本人の戸籍謄本
住民票
登記事項証明書
診断書
成年後見人等候補者の戸籍謄本、住民票、身分証明書、登記事項証明書

ステップ4.家庭裁判所への申立て
 申立書・申立に必要な書類が準備できたら、家庭裁判所へ申立てを行います。
 司法書士に依頼している場合には、家庭裁判所への申立ても家族と同行する場合が多いです。

ステップ5.家庭裁判所調査官による調査
 申立人、本人、成年後見人(または保佐人、補助人)、候補者が家庭裁判所に呼ばれて内容についての事情を聞かれます。
 司法書士に依頼している場合には司法書士が同行します。

ステップ6.精神鑑定
 「成年後見」「保佐」「補助」の成年後見制度うち、「成年後見」「保佐」を利用する場合には、先天性障害などの場合を除いては、医者により、精神鑑定が行われます。かた、「補助」の場合は医者の診断書のみで大丈夫ですが、場合によっては、精神鑑定が行われる場合があります。

ステップ7.成年後見制度(法定後見)の利用開始
 家庭裁判所による調査と精神鑑定が終了し、家庭裁判所が成年後見制度の利用について問題ないとなれば成年後見制度(法定後見)の利用開始となります。
 

ステップ8.成年後見制度(法定後見)利用の証明(成年後見登記) 
法務局に対し、成年後見制度(法定後見)を利用したことと支援する人(成年後見人・保佐人・補助人)の権限内容が登記されます。支援する人や本人などが請求にすることよって登記事項証明書が発行されます。

ステップ9.家庭裁判所へ報告
 支援する人(成年後見人、保佐人、補助人)が成年後見制度(法定後見)開始した時点での本人の財産目録と収支状況を家庭裁判所へ報告します。また、この財務目録や収支報告は年に1度程度に家庭裁判所へ提出することになっています。

ステップ10支援する人(成年後見人・保佐人・補助人)に対する報酬付与の審判
 支援する人の報酬は原則無償です(本人の財産管理や身上看護のために支出した費用を除きます)。しかしながら、支援する人側から(成年後見人、保佐人、補助人)、家庭裁判所に対して報酬を受けたい旨の申立てを行った場合には報酬は発生することなります。申立てをすると家庭裁判所支援する人の報酬を決定します。

ステップ11.成年後見業務の終了
 本人が死亡するなどして、成年後見業務が終了した場合、家庭裁判所へ後見業務が終了した報告書を財産目録とともに提出し、本人の財産を承継するもの(本人の相続人)に財産の引渡しを行い、すべての後見業務が終了となります。

このように成年後見制度の利用は各種手続きや書類作成等、多岐に渡っており、ご本人や家族が行うにはなかなか難しい面も多くあります。
まずは司法書士に相談をしてみるのもよいでしょう。相談は無料のところがほとんどです。

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